カタコトニツイテ

頭のカタスミにあるコトバについて。ゆる~い本の感想と紹介をしています。

2020-08-01から1ヶ月間の記事一覧

「羊と鋼の森/宮下奈津」の感想と紹介

60.羊と鋼の森/宮下奈津 羊のハンマーが鋼の弦を叩く。それが音楽になる。(p.75) 羊と鋼の森 (文春文庫) 作者:宮下 奈都 発売日: 2018/02/09 メディア: Kindle版 1人の青年がピアノ調律師として成長していく、宮下奈津の第13回本屋大賞に選ばれた作品。 北…

「名も無き世界のエンドロール/行成薫」の感想と紹介

59.名も無き世界のエンドロール/行成薫 「一日あれば、世界は変わる。二日あったら、宇宙がなくなってもおかしくない」(p.199) 名も無き世界のエンドロール (集英社文庫) 作者:行成 薫 発売日: 2015/02/20 メディア: 文庫 ドッキリをかけるのが生きがいの…

「塩の街/有川浩」の感想と紹介

58.塩の街/有川浩 変わらない明日が来るなんて、もう世界は約束してくれないのを知っていたのに。(p.200) 塩の街 (角川文庫) 作者:有川 浩 発売日: 2010/01/23 メディア: 文庫 隕石が落ちたことにより塩が世界を埋め尽くす「塩害」の時代を迎えた東京で、…

「カササギ殺人事件/アンソニー・ホロヴィッツ」の感想と紹介

57.カササギ殺人事件/アンソニー・ホロヴィッツ この本は、わたしの人生を変えた。(p.9) カササギ殺人事件 上 (創元推理文庫) 作者:アンソニー・ホロヴィッツ 発売日: 2018/09/28 メディア: Kindle版 カササギ殺人事件 下 (創元推理文庫) 作者:アンソニー…

「乱反射/貫井徳郎」の感想と紹介

56.乱反射/貫井徳郎 それは小さなルール違反だった。(p.12) 乱反射 (朝日文庫) 作者:貫井徳郎 発売日: 2013/12/07 メディア: Kindle版 誰もが心当たりのある小さな罪がやがて大きな罪へと繋がる、貫井徳郎の長編ミステリー。 貫井さんの本は心をえぐる作品…

「海の見える理髪店/荻原浩」の感想と紹介

55.海の見える理髪店/荻原浩 英語にすれば、毎日のどうでもいいものが、別のものに見えてくる。英語は魔法の呪文だ。(p.125) 海の見える理髪店 (集英社文庫) 作者:荻原浩 発売日: 2019/07/05 メディア: Kindle版 表題作である「海の見える理髪店」を含めた…

「龍神の雨/道尾秀介」の感想と紹介

54.龍神の雨/道尾秀介 想像は人を喰らう。観念の産物である龍が、人間を腹の底に呑み込もうとするように。(p.382) 龍神の雨 (新潮文庫) 作者:道尾 秀介 発売日: 2012/01/28 メディア: 文庫 血の繋がらない親と暮らす二組の兄妹のもと、雨の日の起こる死を…