カタコトニツイテ

頭のカタスミにあるコトバについて。ゆる~い本の感想と紹介をしています。

2021-10-01から1ヶ月間の記事一覧

「ガラスの海を渡る舟/寺地はるな」の感想と紹介

136.ガラスの海を渡る舟/寺地はるな わたしたちは広い海に浮かぶちっぽけな一艘の舟のように頼りない。それでもまずは漕ぎ出さねば、海を渡りきることはできない。(p.208) ガラスの海を渡る舟 作者:寺地 はるな PHP研究所 Amazon 祖父の死をきっかけに受け…

「正欲/朝井リョウ」の感想と紹介

135.正欲/朝井リョウ 「どこにいても、その場所にいなきゃいけない期間を無事に乗り切ることだけ考えてる。誰にも怪しまれないままここを通過しないとって、いつでもどこでも思ってる」(p.153) 正欲 作者:朝井リョウ 新潮社 Amazon 様々な人物の視点を行き…

「紅蓮館の殺人/阿津川辰海」の感想と紹介

134.紅蓮館の殺人/阿津川辰海 「名探偵でいたいなら、優しくなんてない方がいい」(p.277) 紅蓮館の殺人 (講談社タイガ) 作者:阿津川辰海 講談社 Amazon 山火事が迫る館の中で突如として起こった殺人事件の渦中で、彼らは探偵としての宿命に葛藤しながらも…

「クララ殺し/小林泰三」の感想と紹介

133.クララ殺し/小林泰三 「心があるように振る舞うことと、心があるということは同じでしょうか?」(p.198) クララ殺し 〈メルヘン殺し〉シリーズ (創元推理文庫) 作者:小林 泰三 東京創元社 Amazon 夢と現実の二つの世界で少女の命を狙う邪悪な殺人計画…