カタコトニツイテ

頭のカタスミにあるコトバについて。ゆる~い本の感想と紹介をしています。

2021-03-01から1ヶ月間の記事一覧

「和菓子のアン/坂木司」の感想と紹介

95.和菓子のアン/坂木司 和菓子は自由でおいしくて、人生に色を添える。(p.301) 和菓子のアン (光文社文庫) 作者:坂木 司 発売日: 2012/12/21 メディア: Kindle版 デパートの地下にある和菓子屋で働く主人公の女の子が、個性豊かな従業員たちに囲まれながら…

「疾走/重松清」の感想と紹介

94.疾走/重松清 ひとりぼっちが二人になれば、それはもうひとりぼっちではないのです(下 p.239) 疾走【上下 合本版】 (角川文庫) 作者:重松 清 発売日: 2016/09/24 メディア: Kindle版 広大な干拓地を有する町で暮らしていた中学生の主人公は、兄が犯した…

「ユージニア/恩田陸」の感想と紹介

93.ユージニア/恩田陸 新しい季節は、いつだって雨が連れてくる。(p.10) ユージニア (角川文庫) 作者:恩田 陸 発売日: 2008/08/25 メディア: 文庫 様々な関係者への聞き込みをもとに、数十年前に起きた名家の大量毒殺事件の真実を紐解いていく、恩田陸の長…

「プシュケの涙/柴村仁」の感想と紹介

92.プシュケの涙/柴村仁 翅を片方失った蝶は地に落ちるしかない涙を流す理由もない私は失った半身を求めて彷徨うだけ プシュケの涙 (講談社文庫) 作者:柴村仁 発売日: 2014/11/14 メディア: Kindle版 自殺した少女の謎を解き明かす、柴村仁の青春ミステリー…

「オーデュボンの祈り/伊坂幸太郎」の感想と紹介

91.オーデュボンの祈り/伊坂幸太郎 「未来は神様のレシピで決まる」(p.38) オーデュボンの祈り(新潮文庫) 作者:伊坂幸太郎 発売日: 2012/07/01 メディア: Kindle版 変てこな人々ばかりが住む島で起こる魔訶不思議な事件を描いた、伊坂幸太郎のデビュー作…

「透明カメレオン/道尾秀介」の感想と紹介

90.透明カメレオン/道尾秀介 たとえ目に見えない透明な世界だったとしても、本気で願えば、人はそれに触れることができる。(p.429) 透明カメレオン (角川文庫) 作者:道尾 秀介 発売日: 2018/01/25 メディア: Kindle版 バーに集まる仲間たちとの出来事を作…

「ファーストラヴ/島本理生」の感想と紹介

89.ファーストラヴ/島本理生 なぜなら「今」は、今の中だけじゃなく、過去の中にあるものだから。(p.260) ファーストラヴ (文春文庫) 作者:島本 理生 発売日: 2020/02/05 メディア: Kindle版 父親殺害の容疑で逮捕された女子大生の動機を探るため、臨床心…

「そして、バトンは渡された/瀬尾まいこ」の感想と紹介

88.そして、バトンは渡された/瀬尾まいこ 「そう、自分の明日と、自分よりたくさんの可能性と未来を含んだ明日が、やってくるんだって。親になるって、未来が二倍以上になることだよって」(p.315) そして、バトンは渡された (文春文庫) 作者:瀬尾 まいこ …

「罪の声/塩田武士」の感想と紹介

87.罪の声/塩田武士 俺らの仕事は素因数分解みたいなもんや。何ぼしんどうても、正面にある不幸や悲しみから目を逸らさんと『なぜ』という想いで割り続けなあかん。(p.523) 罪の声 (講談社文庫) 作者:塩田 武士 発売日: 2019/05/15 メディア: 文庫 日本中…