カタコトニツイテ

頭のカタスミにあるコトバについて。ゆる~い本の感想と紹介をしています。

2021-04-01から1ヶ月間の記事一覧

「ラッシュライフ/伊坂幸太郎」の感想と紹介

105.ラッシュライフ/伊坂幸太郎 「でもな、人生については誰もがアマチュアなんだよ。そうだろ?」(p.277) ラッシュライフ (新潮文庫) 作者:伊坂幸太郎 発売日: 2012/07/01 メディア: Kindle版 主人公の異なる四つの物語が並行して語られる中、それぞれの…

「神様ゲーム/麻耶雄嵩」の感想と紹介

104.神様ゲーム/麻耶雄嵩 神様ゲーム (講談社文庫) 作者:麻耶雄嵩 発売日: 2015/10/09 メディア: Kindle版 自らを神様だと名乗る転校生の予言する通りに起こる事件に、主人公は疑心暗鬼になりながらも真実は何かを追い求める、麻耶雄嵩の「神様シリーズ」の…

「クライマーズ・ハイ/横山秀夫」の感想と紹介

103.クライマーズ・ハイ/横山秀夫 クライマーズ・ハイ (文春文庫) 作者:横山 秀夫 発売日: 2012/09/20 メディア: Kindle版 1985年に起きた未曽有の航空機墜落事故の裏側で、錯綜する情報と報道の意義に揺さぶられながらも、報道現場に立ち続ける新聞記者であ…

「神様のビオトープ/凪良ゆう」の感想と紹介

102.神様のビオトープ/凪良ゆう もともと幸福にも不幸にも、決まった形などないのだから。(p.285) 神さまのビオトープ (講談社タイガ) 作者:凪良ゆう 発売日: 2017/04/20 メディア: Kindle版 亡くなった夫の幽霊と一緒に暮らす主人公と、歪な愛を携えなが…

「アンドロイドは電気羊の夢を見るか?/フィリップ・K・ディック」の感想と紹介

101.アンドロイドは電気羊の夢を見るか?/フィリップ・K・ディック アンドロイドは電気羊の夢を見るか? 作者:フィリップ・K・ディック,浅倉 久志 発売日: 2012/08/01 メディア: Kindle版 最終世界大戦後に放射能灰に汚染された地球でアンドロイド狩りを行…

「十二国記 月の影 影の海/小野不由美」の感想と紹介

100.十二国記 月の影 影の海/小野不由美 「裏切られてもいいんだ。裏切った相手が卑怯になるだけで、わたしの何が傷つくわけでもない。裏切って卑怯者になるよりずっといい」(下 p.84) 月の影 影の海 (上) 十二国記 1 (新潮文庫) 作者:小野 不由美 発売日:…

「夜は短し歩けよ乙女/森見登美彦」の感想と紹介

99.夜は短し歩けよ乙女/森見登美彦 私はその苦闘を「ナカメ作戦」と名付けた。これは、「なるべく彼女の目にとまる作戦」を省略したものである。(p.156) 夜は短し歩けよ乙女 (角川文庫) 作者:森見 登美彦 発売日: 2012/09/01 メディア: Kindle版 京都を舞台…

「天地明察/冲方丁」の感想と紹介

98.天地明察/冲方丁 星は答えない。決して拒みもしない。それは天地の始まりから宙にあって、ただ何者かによって解かれるのを待ち続ける、天意と言う名の設問であった。(p.219) 天地明察(特別合本版) (角川文庫) 作者:冲方 丁 発売日: 2014/06/20 メディ…

「風が強く吹いている/三浦しをん」の感想と紹介

97.風が強く吹いている/三浦しをん 「走るの好きか?」(p.16) 風が強く吹いている (新潮文庫) 作者:しをん, 三浦 発売日: 2009/06/27 メディア: 文庫 走るのを辞めなかった二人の少年が、陸上とは無縁の大学寮に住む住人たちと箱根駅伝を目指す、三浦しを…

「阪急電車/有川浩」の感想と紹介

96.阪急電車/有川浩 人数分の物語を乗せて、電車はどこまでもは続かない線路を走っていく。(p.130) 阪急電車 (幻冬舎文庫) 作者:有川 浩 発売日: 2010/08/05 メディア: 文庫 関西にまたがって走る私鉄「阪急電車」に乗り合わせた乗客たちのもとに起こるさ…