カタコトニツイテ

頭のカタスミにあるコトバについて。ゆる~い本の感想と紹介をしています。

2023-04-01から1ヶ月間の記事一覧

「おやすみ、東京/吉田篤弘」の感想と紹介

195.おやすみ、東京/吉田篤弘 人と人がどんな風につながってゆくかは、様々な理由があり、その理由となる道筋やきっかけが、この街には無数にある。このまちでこの仕事をしていて、いちばん感じるのはそれである。(p.124-125) おやすみ、東京 (ハルキ文庫)…

「雲を紡ぐ/伊吹有喜」の感想と紹介

194.雲を紡ぐ/伊吹有喜 「心にもない言葉など、いくらでも言える。見た目を偽ることも、偽りを耳に流し込むことも。でも触感は偽れない。心とつながっている脈の速さや肌の熱は隠せないんだ。」(p.255) 雲を紡ぐ (文春文庫) 作者:伊吹 有喜 文藝春秋 Amazo…

「青い春を数えて/武田綾乃」の感想と紹介

193.青い春を数えて/武田綾乃 曖昧な微笑。曖昧な返事。私が他者に見せる感情はいつだって、水で薄めた絵の具みたいに芯がなくてぼんやりしている。(p.28) 青い春を数えて (講談社文庫) 作者:武田綾乃 講談社 Amazon 少女から大人へと変わっていく中で生ま…