カタコトニツイテ

頭のカタスミにあるコトバについて。ゆる~い本の感想と紹介をしています。

「アヒルと鴨のコインロッカー/伊坂幸太郎」の感想と紹介

4.アヒルと鴨のコインロッカー/伊坂幸太郎

 

ベストセラー作家伊坂幸太郎が放つ青春ミステリー。

 

広辞苑を奪うんだ」(P.24)

 

 

突飛なフレーズに興味を惹かれる本作では、主人公が引っ越した先のアパートで出会った青年から一緒に本屋を襲わないかと誘われ、実際に書店の裏口で待機するシーンから始まる。


一見意味不明な始まりに思える物語が進んでいくにつれて、伏線が回収され一気に謎が解けていく感覚は伊坂幸太郎ならでは。


また、本作では本屋を襲うことになる「現在」とペット殺しの事件に関わる「過去」との2つの視点から交互に物語が展開される。


2つの章は登場人物が重なる部分もあるが交わることなく最後まで進んでいくので、どういう結末になるのかハラハラしながら読んだ記憶。


終盤のどんでん返しはしっかり騙された。読後感はラストシーンも相まって切ない。


ちなみに実写映画化もされていて評価が高いのでおすすめです。

濱田岳瑛太がはまり役。でも、まずは本から。

 

では次回。