「死刑の存廃議論にはな、人を感情的にさせる何かがあるんだ。おそらくそれが、本能と理性の戦いだからだろう」(p.197)
事件の記憶を失った死刑囚を救うため、前科を背負った青年と刑務
デビュー作ながら第47回江戸川乱歩賞を受賞した高野和明の長編
死刑囚の唯一と言える記憶である「階段」の記憶。
その手がかりを頼りに2人は事件を紐解いていく。
死刑までのタイムリミットが刻々と迫る中、主人公たちが事件の真
この作品では死刑制度などの賛否両論がある重いテーマを扱ってい
また、死刑に対する刑務官の苦悩なども鮮明に描かれているため、今も日本に残る死刑制度の是非を今一度考えるきっかけになるのではないかと思う。
ちなみにタイトルとなる「13階段」とは、処刑台までの段数が13段
13って不吉な数字が多いですよね。金曜日とか。
では次回。