カタコトニツイテ

ゆる~い本の感想と紹介をしています。想うこともつらつらと。

「パーフェクトフレンド/野崎まど」の感想と紹介

154.パーフェクトフレンド/野崎まど

 

私達は、友達とは何なのかをまだ知らない(p.51)

 

小学校に通う少女たちは不登校の同級生を連れ戻す「友達」とは何かを見つけようとする、野崎まどの友情ミステリ。

 

少女たちのほのぼのとした他愛の無い日常を描いた物語。
と、思って読んでいると不意打ちを喰らう。

 

学校の先生から不登校の少女の元を訪れて欲しいと頼まれた主人公は、友達を引き連れて彼女の家を訪れる。

 

しかし、彼女は決していじめを受けているから来ない訳ではなく、学校に行く価値を感じられないほど、勉学が達者な超天才少女だった。

 

主人公たちはどうにかして登校するように彼女を説き伏せるため、友達を作ることの大事さを伝えようとするが、理論的に「友達」作りを解明する彼女にはなかなか響かず、奇妙な友達関係は続いていく。

 

野崎まどさんの物語にはいつも明確な「テーマ」がある。
そして、その「テーマ」誰も見たことが無い角度から魅せることができる。

 

この作品では「友達」とは何なのか、なぜ「友達」が居ることが大事なのかを、個性豊かな小学生の登場人物たちの視点から描きつつ、コミカルな会話にはいくつもの伏線が潜んでいる。

 

実際、これまで気にもしなかったこと、当たり前だと思っていたことに目を向けてみると、意外と深くまで物事に浸って没入することができたりする。

 

その瞬間が、意図していない方向から飛んでくる魅力があるからこそ、自分は本を読み続けることができるんだろうな。

 

では次回。