カタコトニツイテ

頭のカタスミにあるコトバについて。ゆる~い本の感想と紹介をしています。

2024-05-01から1ヶ月間の記事一覧

「厭魅の如き憑くもの/三津田信三」の感想と紹介

234.厭魅の如き憑くもの/三津田信三 「__要は、不可思議な現象というものは、白か黒かが分からないこそ謎なのであり、また怖かったり不気味だったりするわけだろ。それをどちらかに決め付けてしまうのは、余りにもナンセンスだと思うんだ」(p.295) 厭魅…

「青くて痛くて脆い/住野よる」の感想と紹介

233.青くて痛くて脆い/住野よる 認めることができたし、信じたんだと思う。理想や、真実を追い求める彼女の青さや痛さを、自分が持っていない人間性として。(p.32) 青くて痛くて脆い (角川文庫) 作者:住野 よる KADOKAWA Amazon 理想と現実に揺られながら…

「羊は安らかに草を食み/宇佐美まこと」の感想と紹介

232.羊は安らかに草を食み/宇佐美まこと 「僕らが『世界』だと信じているものはそれほど確たるものだろうか?」(p.85) 羊は安らかに草を食み 作者:宇佐美まこと 祥伝社 Amazon 認知症を患った女性が歩む人生の足跡を辿る最後の旅と、彼女が戦時中、命を晒…