カタコトニツイテ

頭のカタスミにあるコトバについて。ゆる~い本の感想と紹介をしています。

2024-04-01から1ヶ月間の記事一覧

「レーエンデ国物語 喝采か沈黙か/多崎礼」の感想と紹介

231.レーエンデ国物語 喝采か沈黙か/多崎礼 辛いだけの記憶なら忘れてしまったほうがいい。だが辛すぎる記憶は癒えることのない傷になる。忘れたくても忘れられない。(p.140) レーエンデ国物語 喝采か沈黙か 作者:多崎礼 講談社 Amazon 聖都の下町にある劇…

「西洋菓子店プティ・フール/千早茜」の感想と紹介

230.西洋菓子店プティ・フール/千早茜 あの時に抱いた感情の名前を私はずっと探している。(p.36) 西洋菓子店プティ・フール (文春文庫) 作者:千早 茜 文藝春秋 Amazon 下町で営まれる昔ながらの西洋菓子店「プティ・フール」を中心に、様々な事情を抱える…

「君が手にするはずだった黄金について/小川哲」の感想と紹介

229.君が手にするはずだった黄金について/小川哲 昔話というのは車窓の景色のように一瞬で流れ去るから面白いのであって、現場まで立ち戻って仔細に検討したらどんどん粗が見えてきてつまらなくなる(p.187) 君が手にするはずだった黄金について 作者:小川…

「あすは企業日/森本萌乃」の感想と紹介

228.あすは企業日/森本萌乃 グラデーションの始まりが、いつだって混じり気のない単色であるように。(p.11) あすは起業日! 作者:森本萌乃 小学館 Amazon スタートアップの会社で突然、クビを宣告させられた主人公の女性は、かつて抱いていた起業の夢を思…