2024-03-01から1ヶ月間の記事一覧
227.眠れない夜は体を脱いで/彩瀬まる 次に目を開けたとき、世界は夜になっていた。(p.147) 眠れない夜は体を脱いで (中公文庫) 作者:彩瀬まる 中央公論新社 Amazon 一つのネット掲示板に寄せられた投稿が、自身の心に漂っていた違和感をそっと掬いあげて…
226.ことり/小川洋子 どんなに形の違う小石でも、一緒にポケットに入れておくうち、不思議と馴染んでくるものだとよく知っていたからだ(p.35) ことり (朝日文庫) 作者:小川 洋子 朝日新聞出版 Amazon 小鳥の言葉を理解する兄と、ただ一人兄の言葉を理解す…
225クジラアタマの王様/伊坂幸太郎 音も聞こえず、広く、美しい青空が見えるだけであるから、本当にやってくるのだろうか、と不安になるほどだが、もちろんそれは、恐怖から目を逸らしたいからでもあった。(p.58) クジラアタマの王様(新潮文庫) 作者:伊…