20.壁の男/貫井徳郎
北関東の小さな町で家の壁に色鮮やかで稚拙な絵を描く一人の男の半生を紐解くミステリー。
正直、貫井徳郎さんは最初に読んだときは登場人物の性格が無機質で苦手だった。
今は好き。
この本もライターの目線から見た男は無機質に見えるけども、一人称視点では主人公の考えや性格を窺い知ることが出来る。
話が進んでいくうちに男の経歴が分かっていき、男が背負ってる過去がどんどん大きくなるに従って現在の彼の行動の意味が際立つ。
ラストの衝撃はガツンというよりじわじわと心にしみる感じで良かった。
では次回。