カタコトニツイテ

頭のカタスミにあるコトバについて。ゆる~い本の感想と紹介をしています。

「青の炎/貴志祐介」の感想と紹介

7.青の炎/貴志祐介

 

瞋りの炎は際限なく燃え広がり、やがては、自分自身をも焼き尽くすことになる(p.328)

 

青の炎 (角川文庫)

青の炎 (角川文庫)

 

”鬼才”貴志祐介の感動の長編倒叙ミステリー。


犯人視点で物語が進み、動機もトリックも分かった状態で事件を解決するものを倒叙ミステリーというらしい。


2003年に実写映画化。初々しい嵐の二宮くんが見れる。普通に演技が上手い。


高校生の主人公が妹や家族を守るため、離婚した後も家に住み着く父親を殺害する完全犯罪を計画する。


一見、完璧に見える犯罪計画が少しずつ警察の手によって綻びが現れ始めるにつれて、まるで自分が主人公に乗り移ったかのような緊張感と切迫感を味わうことになる。


ラストは賛否が分かれる部分だけど、自分が同じ立場だったらどうするか。
自らの罪と大切なものたちを天秤にかけた時、どういう決断をするのが正しいのか。


高校生の時に読んだけども、深く考えさせられる作品だった。 

 

今高校生の人も、そうでない人もぜひ読んでみてください。

 

では次回。