カタコトニツイテ

頭のカタスミにあるコトバについて。ゆる~い本の感想と紹介をしています。

「本日は、お日柄もよく/原田マハ」の感想と紹介

48.本日は、お日柄もよく/原田マハ

 

緊張感のまったくないスピーチは、炭酸の抜けたソーダみたいだ。(p.258)

 

本日は、お日柄もよく (徳間文庫)

本日は、お日柄もよく (徳間文庫)

  • 作者:原田マハ
  • 発売日: 2013/06/07
  • メディア: 文庫
 

 

製菓会社のOLとして普通に生活していた主人公こと葉が、結婚式でのあるスピーチに感激したことをきっかけにスピーチライターとして成長していくお仕事小説。


400ページ弱とは思えないほど物語の起伏が多く、心に響くフレーズがたくさん詰まっている。


スピーチライターとしての仕事の奥深さ、選挙演説の重要性、主人公の成長。


これまで知り得なかったスピーチコピーライティングの魅力を物語を通して余すことなく伝えてくれる。


友人の結婚式でスープに顔を突っ込むほどの眠気を誘うスピーチもあれば、人に涙を流させ国を変えてしまうスピーチもある。


この物語を読んで、人が想いを込めて話す言葉が、人の心を揺れ動かすことができるほどの力を宿していることを再認識した。


たまにTEDトークを聞くのだけど、本当に話に引き込まれる。
言葉ってすごいなぁ。

 

では次回。