カタコトニツイテ

頭のカタスミにあるコトバについて。ゆる~い本の感想と紹介をしています。

「ZOO1/乙一」の感想と紹介

9.ZOO 1/乙一

 

私は知った。

死とは、喪失感だったのだ。(p.192)

 

ZOO 1 (集英社文庫)

ZOO 1 (集英社文庫)

  • 作者:乙一
  • 発売日: 2013/05/14
  • メディア: Kindle
 

 

ホラー作家乙一の様々なジャンルの物語が綴られた短編集。1と2があるけど1の方が好き。

ハラハラする話から残酷な話まで幅広く楽しめて、なおかつゾッとする読後感があるのが乙一さんらしい。

短編集なのでさらっと読むことが出来るが、グロテスクな表現も多いので、読み手は選ぶかもしれない。

おすすめは”SEVEN ROOMS”。60ページ弱なのに映画1本分くらいの興奮が詰まっている。


でも、お気に入りは”陽だまりの詩”。人間がいなくなった世界で生きるアンドロイドの話。この作品の唯一の良心。

 

ぜひお気に入りの短編を見つけてみてください。

 

では次回。