「ああ、いいよ、差し上げる。
傘と本は貸したら帰ってこないものだから」(p.36)
「古典部シリーズ」で有名な日常系ミステリーの旗手、米澤穂信の青春小
この物語も日常に潜む謎にスポットを当てており、高校生たちが文化の違
それにしても著者の主人公には、無気力で気だるげだけど勘が鋭い
米澤穂信さんは誰もが経験したことのあるような、
「不満もなく日常生活を過ごしているけど、どこか物足りない。自
そんな悶々と自問自答する日々の感情を共有してくれる。
この本に登場する旧ユーゴスラビアから来た少女も、主人公たちの日常を少
そしてラストの謎が解けた時、登場人物達のように痛みを伴いながらも成
世界史を習っていた人には少し懐かしくなるかもしれない。
「古典部シリーズ」は読んだけどこっちはまだという方がいればぜひ。
では次回。