カタコトニツイテ

ゆる~い本の感想と紹介をしています。想うこともつらつらと。

「隻眼の少女/麻耶雄嵩」の感想と紹介

147. 隻眼の少女/麻耶雄嵩

 

「簡単よ。私にとって万物の言葉の整合が大事なの。」(p.183)

 

隻眼の少女探偵は山奥の寒村で突如として起きた連続殺人事件を解決するべく立ち向かうが、18年の時を経て、惨劇は再び繰り返されていく、摩耶雄嵩の長編ミステリー。

 

ずっと気になってた作品。驚くというか呆気に取られた。

 

神様の力を宿す一族の伝説が古くから残る村をとある理由で訪れていた主人公は、突如として起きた殺人事件の犯人として疑われているところを隻眼の少女に助けられる。

 

彼女はいくつもの謎を解決してきた「御陵みかげ」という母の後を継ぎ、名探偵としての船出を迎えようとしていた18歳の少女探偵だった。

 

主人公は彼女とともに、不可思議な状況で起こる連続殺人事件の謎を解明しようと試み、最終的に事件の幕は落ちるが、18年の時を経て再び惨劇が繰り広げられる。

 

人の感情や情緒がどこか削ぎ落とされたような物語と、終盤に近づくにつれて怒涛のように畳み掛けてくるストーリー展開は相変わらず麻耶雄嵩らしさ全開だった。

 

基本的にミステリーはどこをひっくり返してくるのか、大体目星をつけて読んでいくことが多いのだけど、摩耶さんの作品は罠がどこに仕掛けられているか全く見当がつかない。

 

好き嫌いはあると思うけど、人間関係や心理的な駆け引きではなくて、トリックや仕掛けに重点を置いている姿勢は一貫していて素晴らしい。また次の作品で。

 

では次回。